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東日本大震災から、東芝粉飾決算まで、「自分たちが間違ってない」に執着する人々を考える。

東日本大震災から、丁度六年となりました。

日本の国の、醜さ・酷さ・詭弁の横行というものが、これだけ大きく出てきたことは、この間以上にはなかったと思います。
原発災害被災者の避難を求める人達の声が、「放射脳」「危険厨」などの罵倒だけではなく、「災害復興を妨害するのか!?」と言う話のすり替えも含んだ恫喝に晒され続け、原子力災害を怖れて自主避難した人たちに対しては、猛烈な差別と誹謗と、そして「故郷を見捨てた」「放射能に臆病すぎる狂人」という、心無い言葉が浴びせられた。それも、「科学者」を自称する人達が、余りに偏った・都合のいい「数字」を持ち出し、「安全なのに危険だというのはおかしい」という決めつけを伴って。

体内被曝と体外被曝が混同されたままの不条理。

放射能被害の問題というのは、非常に厄介な問題があるわけです。多くの国際基準は、核爆弾の爆発の影響に対しての健康調査や人体実験の結果から、基準値を出しているのですが、これには、体の外から放射線を浴びた場合の数値が書かれていても、放射能を体内に(食べ物や水や呼吸などの形で)取り込んだ場合についてはなかったことにしていたり、影響を非常に軽視している場合が多いのです。そもそも、大半の放射能核種については、体内に入った場合の振る舞いについて調査が不十分だったり、調査が,進められていても国際的には影響を軽く見られている場合が非常に多い。
チェルノブィリ原発事故では、放射能健康被害について、どこまで認定するかで二転三転していて、ガンに限らず幅広い疾患が増えたし、体内被曝の影響は非常に軽微だった。とIAEAとWHOがかなり早い段階で認定したにもかかわらず、非常にお多くの疾患・病気が出てきて、亡くなられた方を解剖したら放射性セシウムなどの放射能が臓器から少なからず出てきた。という事例が沢山出てきて、国際的な基準が信頼に値しない。という主張になった学者さんも、少なからずいたのです。

しかし、東日本大震災では、そういう議論の存在を徹底的に無視し、IAEAの基準は絶対に正しい。福島などでの放射性疾患は非常に少ない。増えてる疾患は、県民全体を細かく調査したから増えてるだけだ。みたいなことが、原発事故直後から今に至るまで、一貫して続いてるわけですよ。そして、それに対して批判したり異議申し立てする学者さんや人々は、とことん、攻撃されてきてる。しかも、「おまえらが差別を助長してるんだ」というレッテル貼りすら、普通に行われている。

「絆」「食べて応援」という善意に見せかけた何か。

本当に、そうなんだろうか。と思うんですよ。
放射能被害が少ない・もしくはなかった。と主張して、その結論のために汚染データや病気についての調査の方法・基準すら変えてしまうような人々や、「絆」「食べて応援」といった形で、「被災者に”よりそう”」事とその寄り添い方自体を強制してきてるマスコミや大手広告代理店の傲慢さや民主的な議論を拒絶し続けていく姿勢そのものが、大半の人から不信を招き、だれもが病気になどなりたくないものだから、なおさら色々な差別を産み出してるのではないかと思うんですよ。
「安全だ」「そこにいて問題はない」という結論を出すことが最優先になってる人達が、人々に根強くある「上からの同調圧力」に専ら訴えかけることによって、事実を歪め、被災地の人々とそれ以外の人々を分断し、被災地の中の人々に対してですら分断を強いている。

これが、東日本大震災以降の6年間の日本の状態であって、それは、結局は、原子力発電所を推進し続けたい人々、原子力発電を推進してきたことの過ちと責任を追及されたくない人々が意思とカネを出して、広告代理店や一部の政治家を動かしやってることなんですよ。
彼らにとっては、東日本大震災の前から、既に原子力発電というものは世界の大半では時代遅れになっていたことは眼中にないし、日本の安全対策が非常に杜撰だと前々から指摘されてきていた事に対して「世界最高水準の安全」と思い込みを言ってきたことに対しても、良心の呵責がない。

「自分たちが間違ってない」事だけの為に、国を傾けても反省しない人々。

この人達でも経産省にいる人達は、東芝に対して、アメリカの原子力企業・ウエスティングハウスが大赤字を出したのを救済させる目的で、赤字を隠した形で買わせるように仕向けました。それこそ、経営者の人事に介入してまで。そして、経産省の後ろ盾で経営権を取った人々は、赤字隠しをしてる原子力企業をどんどん買収・合併していく一方、赤字を徹底的に隠そうとしました。そして、赤字ではなかった半導体事業やパソコン事業などに対しても、沢山黒字を計上しろ。と粉飾決算を強要していきました。
結果、東芝の現場は疲弊して、黒字が出なくなり、その内、赤字隠しがバレ始めて、赤字を微妙に出し始めていた家電事業やパソコン事業を売却してなんとかしようとしましたが、とうとう、原子力事業の大赤字が表に出てしまった。そして、大きな黒字を出してきた半導体事業を売却し、原子力事業だけ残そうという方向になっているし、その癖、誰も、辞任する以上の責任は撮らない。経産官僚に至っては、退職もせず、逃げ回ってる。

311以降の放射能被害と、東芝粉飾決算問題は、実は密接に繋がってるし、そこには、多くの「科学者」「ジャーナリスト」が、原発をなくさないため・自分たちが原子力を推進して来た事自体の過ちを認めないために、対話や議論を拒絶しているというものが伴っているのです。
私達は、ついつい、「安全だ」というような割り切りのいい言葉に従ってしまいがちになりますが、それをも、乗り越えて、本当の意味で「賢く」「視野を広く」していかないと、いけないのだと、思うのです。