この一週間ちょっとは、歴史に残される事になるかもしれない。

 最近ニュースや情報番組で沢山取り上げられてる、加計(かけ)学園問題。愛媛県今治市に、総理の昔からの友人と言うより大スポンサーが経営してる加計学園獣医学部を無理やり作るように、内閣府・要は総理大臣のお付きの偉い人たちから強く迫られて、総理大臣が国家戦略特区にしてもしまったので、文科省が折れて、今までの規模や獣医さんの必要な人数も無視して新しく学部を作ることを認めた問題で、文科相内部の資料を暴露した、前の事務次官の前川喜平氏が、ここ数日、マスコミ各社のインタビューに出たり、記者会見を開いたりしています。
 記者会見やインタビューの中で、前川氏はこういう言葉を、必ず言ってます。

加計学園:前川氏会見詳報(1) 「あったことをなかったことにはできない」 - 毎日新聞


「私の後輩たちや、お世話になった大臣、副大臣にこの件でご迷惑をおかけすることになる。その点では大変に申し訳ないと思うが、あったことをなかったことにすることはできないと思っているわけです。」 

 

 

当時の“文科省トップ”独占証言「“総理の意向”文書は本物」 TBS NEWS

「政府の中で、どのように意思決定が行われているのかを国民が知ることは民主主義の基本の基本。決して内閣の転覆を考えているわけではない」

 

正義とか政治的正しさではなく、自分の中にのこってる良心に従おう。

 私は、一つのことを考える訳です。正義ではなく、政治的正しさでもなく、ましてや「場の空気」や利害とかでもなく、「自分の中に残ってる良心」に従って動くべきときに動くことは、この崩壊する社会をどうにか建て直す上で最も大事なことであるし、それが余りに不十分なままで、戦後の後半・約40年ほどの世の中が廻ってしまったことで、この社会が色々な所でほころびをどんどん強めるのを誰も止めることも出来ずにただただ問題を先送りして、結局社会がとてつもなく破壊されてしまったのではないかと。
 そして、前川氏の行動は、多分、安倍政権が大きく変えた、官僚の使われ方(内閣人事局で調べてみてください)によって、安倍政権やその取り巻きの人々のでたらめな振る舞いや要求を止めてきた人達が排除され、出世の道を絶たれ、そのかわりに、良心なんてどうでもいい・自分の出世やお金がもっともっと出来るなら、自分から進んで法も壊すし偉い人の言いなりになりましょう。と言うような人達ばかりが偉い立場になったことで煮え湯を呑まされた格好になった、まだまだ良心が残る官僚たちに対して、「自分の良心に従い、事実を洗いざらい日の下にさらし、今までの責任を取らせるべき人々に取らせていきましょう」と言う、激しい呼びかけではないかと思うのです。
 それは、官僚や政治家に限らず、私達一人ひとりにも突きつけられている。

 正義や政治的正しさや理想ではなく、自分の中に残ってる良心に正直になって、やれる事だけでもやっていくことを、前川氏の発言というのは要求しているように思うのです。
 そして、それは何かと言うと、

  • 「ダメなものはダメなんだ」と意思表示し、政治家や官僚たちに対しても、そうするように呼びかけていく。
  • これから何人も出てくるであろう、「良心に従いたたかう官僚」を、私達が何らかの形で支え、間違ったことはしてない。と声を上げていく。
  • 政治家やマスコミに対しても、空気とか圧力ではなく、良心に従って、「ダメなものはダメなんだ」と言い続けることや、今あるもの・ありのままを伝えたり、ダメな真似をした人達の責任を追及していくことは正しいともう、もっとやれ。と声を伝えていく。
  • 今、自分が問題だと思うことに対して、人々に対してプラカードを含めて、言葉として伝えていく・議論が出来るようならしてみる。

などなど、色々とあると思うのです。
 この一週間ちょっとは、多分ですが、この国・日本という国の将来の方向を決める事になるのではないかと思います。そして、その方向次第では、いい意味か悪い意味かはわからないですが、内外の歴史書に残ることになるかもしれない。

 やれることを、やっていきましょう。自分に無理をしない範囲で。自分の中の良心にのみ、従い、空気とか敢えて読まないでいくような感じで。